発熱とは、日常の診療の中で最もよく見られる症状です。脳の中の間脳と呼ばれる部分にある体温調節中枢が何らかの原因で異常を起こし、体温が正常より高くなった状態を言います。
発熱してから比較的短期間のうちに肺炎や膀胱炎のような感染症、もしくは悪性腫瘍などが発見されて、それが発熱の原因と診断される場合がある一方で、微熱が数日続いた後自然と良くなったり、数週間にわたって発熱が続き、原因がはっきりしないまま具合が悪くなってしまう場合もあります。感染症、腫瘍、アレルギー疾患、自己免疫疾患などが多いという報告はありますが、現代の医学では、そのすべてを解明しているわけではありません。原因の分からない場合もあり、それを特に不明熱と呼んでいます。定義というわけではありませんが、約束事項として、
@3週間以上続く発熱
A経過中38.3℃以上の発熱が数回見られる
B3日以上の入院精査もしくは外来検査でも原因がはっきりしない
となっています。簡単に言うと、2〜3週に渡って持続的ではないが38℃以上の発熱があり、医療機関にて一般的な検査(採血やレントゲンなど)をしても発熱の原因となる疾患が診断できない場合ということです。一般的な報告では、20%前後とも言われています。
発熱により医療機関を受診すると、多くの場合抗生物質や解熱剤が処方されます。ただ、それを内服しても症状がすぐには改善しないこともあるかと思います。前に書いたように、発熱といっても、様々な病気の可能性があります。発熱のさいに付随する症状(例えば胸の痛み、咳、痰など)も様々な病気の鑑別に非常に重要です。血圧と同じように体温も時々測って、自分の普段の体温を記録して知っておくことは大切だと思われます。