帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)と同じウイルスであるvaricella zoster virusの感染症です。通常は、水痘にかかったことのある成人が体調不良時(免疫低下時)に再感染し、発症します。子供でもまれに発症することがあります。私が経験したなかでの最年少は、1歳の女の子でした。皮膚の症状は体の半分に赤みを伴った小さな水疱の集まりが並び、遠くから見ると帯のように見えることからこの名がついたようです。面白いことに陰嚢や陰茎にできた場合でもきれいに半分側だけに出来る事があります。また膀胱の中でも半分側だけに出来ていたとういう報告もあります。ピリピリとした神経痛を伴うのが特徴です。初期は虫刺されそっくりで見分けがつかないことがあります。治療が全然違うので、初期の場合、結構悩むことがあります。最近ではウイルスの増殖を押さえる薬があり、症状を軽くします。軽症では、飲み薬を1日3回5〜7日飲んで治療します。症状の強い場合や、重症化しそうな場合は入院し、1日3回点滴を5〜7日します。これらの治療でウイルスはなくなり通常はよくなり、一生に1回のみ罹患するのですが、まれに免疫不全、白血病、膠原病などの重症例で両側性、多発性、あるいは繰り返し発症することがあります。三叉神経領域の場合、顔面神経麻痺を生じ、顔が変形してしまう場合があります。神経痛は、かなりの疼痛であっても一時的で、序々に軽快していくのですが、改善せず、神経ブロック治療を麻酔科で行うことがあります。