健康百科 > 脂肪肝のお話(消化器内科部長  佐藤 隆)

脂肪肝のお話


  脂肪肝は皆さんご存知でしょうか?健康な肝臓には3%程度の脂肪(中性脂肪・コレステロール・リン脂質等)が含まれています。これが10%を超えると細胞の中に脂肪滴という泡状のものが現れるようになります。この脂肪滴が、肝細胞の小さな集合体である肝小葉の中の肝細胞の3分の1以上に現れるようになった状態を脂肪肝といいます。
  脂肪肝の大半は、脂肪分や糖質やアルコールの過剰摂取が原因です。脂肪肝で肝臓にたまった脂肪のほとんどは、エネルギーの過剰摂取や運動不足が原因でたまった中性脂肪です。脂肪肝は自覚症状がほとんどないのがふつうですが、悪化すると肝炎が合併します。
  特にアルコールが原因の脂肪肝の人は、肝臓の繊維化が進むため肝硬変に進行しやすくなりますが、最近アルコールを飲まない人の脂肪肝からも肝硬変に進行する非アルコール性脂肪肝性肝炎(NASH)という病態が注目されてます。高度肥満の10%にNASHが合併するという報告もあり、単に脂肪肝といっても実は怖い病気です。肥満は動脈硬化や高血圧になりやすく、肝硬変や肝炎以外にも心臓病や脳卒中のリスクも高い場合が多いので、健康的なライフスタイルを心がけましょう。
  脂肪肝予防のポイントとしては、
  1) 脂肪分や糖質やアルコールの過剰摂取が原因ですので暴飲暴食を避け、摂取カロリーを抑えて適切なバランスの栄養、定期的に適度な運動をすること。
  2) 脂肪肝になってしまった場合も1)の習慣を続けることで治癒することができます。ただ無理な減量で栄養が不足すると、かえって脂肪肝になってしまうことも。あくまで適度な運動と適度な食事をこころがけるようにしましょう。
  3) お酒を飲む人は週に2日は飲まないようにして、脂肪肝の人はお酒を控えるようにしましょう。
  年に一回は、生活習慣病予防健診で肝臓の検査を受けて脂肪肝になっていないかどうかチェックしましょう。血液検査の他、超音波検査やCT検査など画像診断をすると脂肪肝がはっきりわかります。

塩谷総合病院   消化器内科部長
佐藤 隆

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